4063803597 ちはやふる(18) (BE LOVE KC)
末次 由紀
講談社 2012-09-13

マンネリ化を感じつつも惰性で買い続けている『ちはやふる』最新刊。

一番印象に残る(笑)のはやはり先生の台詞でしょう。「生みの苦しみを知りなさい」「知ったうえで 覚悟を持って人を許しなさい 短歌でも 文学でもなんでもです」。とりあえず作者のトレース疑惑を思い出させる台詞ですが、唐突ですし内容もいまいちよくわからない。「短歌や文学その他なんについても、生み出すのは苦しいのを知れ(体験しろ)」「そのうえで覚悟を持って人を許しなさい」こういうことなんだと思うのですが、後半がわからない。「覚悟を持って」の覚悟とは。「人を許せ」の許せとは。ダメな作品でも許せってことなんですかね。そうだとしても、「人を許す覚悟」というものがどのようなものなのかは、簡単に答えの出せる問いではないように思う。この発言をおそらく理解して感動の沈黙を行えちゃう作中の生徒たちはすごいと思いました。その後の「受け売りをするために教師になったんですよ」云々はまあプロット上必要な台詞として理解しやすいですが。彼、教師として優れた人物か? と問うと微妙だと思います。

あと気になるのが「個人戦こそ本当の団体戦なんだ」。これにも一ページを割いているので、「感動するところ」として描かれているのだと思うのですが、この言葉自体はさておき、その根拠が、全力で粘ることで「私がこいつを削って、あとで戦うやつに勝たせる」みたいなことで、スポーツでこれをやるってのはけっこうせこくないかって気が、しない? 自分の勝利のための粘り、ってのがまあ通常の勝負ものにありがちなものではありますよね。それが結果的に仲間の勝利に繋がるというのは熱い展開として既出ですが、そういう定番からは外してきているわけです。しかしなんか微妙な気がします。僕の知らないだけで、そういうのが一般的で評価される業界があるのかもしれませんね。

この漫画、だんだん無理が目立つようになってきている気がします。無理に言いたいことをねじ込んでるような。もちろんストーリー等々おもしろいと思ってるから読んでるんですけどね。あと、本作のかわいい担当は完全にかなちゃんですね。

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