「秋思」――秋が深まるにつれて何かとセンチメンタルになること――と辞書で説明されている言葉です。センチメンタルという横文字を用いているのに違和感がありますが、こんな的確に言い表す言葉があったのか、と思います。秋って、なんか淋しいよね。

秋風立ち秋爽の気となったと思えば暑い日、天気予報風に言うと汗ばむ陽気となったり、かと思えば翌日には肌寒い秋陰の日となったり、そのせいか非常にだるい。なんかもう一日中眠っていられそうです。しかしやはり夏はゆっくり去ってゆき秋が少しずつ日本をおおっていくようで、昨日は暑い日でしたが秋茜が飛んでおりました。

秋風が立つといえば、男女の仲が冷めてしまうことを秋風が立つと言うんですよね。おおかた「秋」と「飽き」をかけているのでしょうが、世の中の仲良しカップルにも秋風の立ってほしいと願う今日この頃。いや自分より歳上か頭の良さそうな男としおらしい女の子のアベックは、めちゃくちゃ悔しいですけど、許せますけど、ねぇ。昨日も後輩カップルを見かけましたけど、いやもう。付き合うなら密かに付き合えアホ!

負け犬の遠吠えとか言わないの。秋になると寂しいんです。こんな時は良質な漫才なりギャグなりで笑いたい。そんな矢先にであった作家が土屋賢二さん。哲学を教える大学教授のようですが、文春文庫『ツチヤの軽はずみ』の著者紹介から引用すると、

“昭和19(1944)年11月26日、アメリカのオハイオ州クリーブランドに貧しい農家の次男として生まれ、歯科技工士となったジャック・ジョーンズと同じ日に生まれながら、全く違う道をたどった。~中略~「ツチヤの口車」「貧相ですが、何か?」(以上、文藝春秋)など、多数の在庫を誇り、在庫を増やす手腕には定評がある。”

と、いきなり笑わせてくれる。理解に知能が必要なジョークなのかあまりに哲学的すぎる文春なのかはわからないが途中で何を言っているのかわからなくなったりもするけれど、内容はどちらかというと大人向けのコラムだけど、とりあえず笑える文章です。巷ではジョークをすぐに差別的だ、反○○的だと言いますが、というか僕自信芸人やコメンテーターの発言の揚げ足取りを趣味としていますが、そういうものを上手く避けているようにも感じるジョークなんじゃないかなぁと思う。けっこうほんとに笑えてしまうので笑いたい時に読んでみたらいかがでしょうか。

僕の大好きな冬が近づくにつれ少しずつ元気の増していく朝霧でした。

ツチヤの軽はずみ (文春文庫) ツチヤの軽はずみ (文春文庫)

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