Nov 29

中学生が一人で国語を学ぶための本

2018年11月29日 朝霧

不登校歴の長い中学生に、一人で勉強するための問題集がほしいと言われ、仕事の帰りに書店で探した。漢字なんかは東京ベーシックなどインターネット上にある教材で十分に自習できる。その子のレベルに合わせて、その子でも読めそうな説明・解説のついた、文章読解問題の載っている本。大事なのは一人で続けられることであって、できれば国語や読書に興味をもてるようなものが良い。

①『やさしくわかりやすい中学国語
初めの方のレベルは程よいが、終わりの方は受験テクニックじみてきて、難しい。文章読解に関してはバランスがよい。ただ、問題を解く前に考え方や知識事項を伝えるための説明が、やや難しく(国語がある程度できる子であれば、十分読めるのかもしれないが)、補助が必要になるように感じた。

中学生のための人気作品で学ぶやさしい文章読解
「人気作品」とは小高学年〜中高生くらいの読む小説のことで、評論文がないのが残念なのだが、レベルは程よい。また問題を解くためのヒントがあったり、解説が話し言葉であったり、抵抗感を減らす工夫もよい。なにより、何かグッとくる小説の一場面があったりすれば、読書に興味をもてるかもしれない。漫画も載ってる。表紙もかわいい。というわけで、その子にはこの本を薦めた。

やさしくまるごと中学国語
詳しい。文法事項から文章読解までおさえていて、良さそうな本ではあった。見ていないがYouTubeで解説動画を見ることもできるらしい。しかし、いきなり文法なので、その子がやる気をもって取り組むには厳しいと感じた。分厚さも、抵抗感を抱かせそうな気がし、この本を紹介するのはやめた。

しかし思うのは、①や②のような本の解説でも、勉強経験の積み重ねられていない子にとっては、一人で理解するには難解すぎるのではないか、ということである。書いてあることを、私がゆっくり噛み砕いて話せば、あるいは伝わるのではないかという気はするが、一人では、単語の羅列にしか見えないのではないか? 文章や、映像でも、一方的な伝達では学ぶことのできない段階の子供たち、それも義務教育を終えるような年齢で、そういった段階の子供たちと、対話をする大人がいるということの大事さである。

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Oct 09

声、ひかり。

2018年10月9日 朝霧

2013年あたりに書いた小説です。我ながら、若い……。新人賞の二次で落ちたものの改稿、改題。原稿用紙189枚。

PDFカクヨムでお読みください。

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Sep 09

あの夜と、あの夜よりも前の夜と、あの夜の続き

2018年9月9日 朝霧

2015年頃に書いた小説です。もう時効だろうということで公開します。原稿用紙96枚。
カクヨムPDFでお読みください。

カテゴリー:創作.
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Apr 18

近況/書くことについて

2018年4月18日 朝霧


とにかく金がなく「New arrivals」も何もあったものではない。そして精神状態が悪くろくに本も読めない。積読から読める本を探し出し読んでは投げる日々である。

積読から『プレーンソング』を読んだ。金に余裕のある社会人と金のない学生ではない二十代の青春。学生の青春がきつくなってきた僕には良かった。積読から「春昼」を読んだ。読めない。しかし泉鏡花の偉大さはわかる。積読から村田喜代子『名文を書かない文章講座』を読み始めた。最近は一月に修論、三月に小説を一つ書き上げた以外には何も書けず(インプットが少ないというのも大きいが)読んでもやはり書けそうにないのだが、しかし最初の数ページを読んだだけでこうしてブログ記事を書いているのだから効果があったと言うべきか。

そういえば村田の本もそうだが、ここ一、二ヶ月は書くことについての本を続けて読んでいて、ほとんど読み直しなのだが、高橋源一郎『一億三千万人のための小説教室』保坂和志『書きあぐねている人のための小説入門』宮原昭夫『書く人はここで躓く!』村上春樹『職業としての小説家』レイモンド・カーヴァー「書くことについて」(『ファイアズ(炎)』所収)スティーヴン・キング『書くことについて』などを読んだ。

いつか書くことについて書く人々がどう書いているかまとめてみたいものだが、響くのは保坂、春樹、キングの本で、共通するのは一日何時間何枚書くかを明確に示しているところである。書き方とは、つまるところ一日何時間何枚書くかに尽きる。しかし三月に一作書き上げたのは高橋の本のおかげだったかもしれない。高橋の本もなかなか抽象的なのだが、なぜか書いてみようという気にさせる。『一億三千万人のための小説教室』は高橋の小説よりも好きな本となった。

春樹とキングの本は自叙伝めいたところがあり作家のファンとしても楽しめる。小説を書くことについては、高橋と保坂の本が良い。この二冊に共通するのは、抽象的であることだ。宮原の本や他のハウツー本には具体的なテクニック(キャラクターについて、ストーリーについて)が書かれていたりするのだが、そういうものはあまり役に立たない(小説を書きたい人間は、実践できるかはさておき、それくらいのことは知ってしまっている)。カーヴァーの「書くことについて」は短いエッセイだが、作家についての名文があるので引用しておく。

たとえ阿呆のように見えるとしても、作家というものはときにはぼうっと立ちすくんで何かに——それは夕日かもしれないし、あるいは古靴かもしれない——見とれることができるようでなくてはならない。

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