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    四方対象 / グレアム・ハーマン、岡嶋隆佑監訳


    ★★★

    素人が素人なりに哲学書を読む際の常で、とにかく問題意識を共有できない! が、とりあえずわかりやすい本であり翻訳であるということはわかる。ハーマンの対象指向存在論とは、基本的にはフッサールやハイデガーの読み直し(修正)によるカント以来の人間中心主義、あるいは人間と世界による二者支配的哲学へのアンチテーゼなのだろうが、カントもフッサールもハイデガーも読んでないのでとにかく問題意識を共有できない、が、そういう潮流があるらしいという話は聞いており、人間中心主義、人間と世界主義的な哲学をひっくり返せるというのなら、確かにおもしろい潮流である。しかし、私には関係ない話だなというのが正直なところ(なぜ読んだのか)。

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    魔法使いの弟子 / ジョルジュ・バタイユ


    ★★★★★

    “このように三つに分裂してしまった実存など、もう実存であることをやめてしまっているのだ。それはもはや芸術か学問か政治にすぎず、実存ではない。かつて野蛮な単純さによって人間に対する支配がごり押しされていた社会に、今や学者、政治家、芸術家しかいないのだ。実存を諦めて何かに役立つ機能になるということが、これら三領域の人々によって同意された条件なのである。”

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    断片的なものの社会学 / 岸政彦


    ★★★★

    社会学ではなく、社会学についての本という印象。社会学というものには冷たいといったイメージを持っていたが、そして実際に冷たい(本書の言葉では「暴力」か)のだが、その芯にある人間性を感じさせる本。「セクハラヤジ」を受けた女性議員のかすかな「笑い」への鋭く暖かな視線は特に印象的。しかし、ただの良い本、でもある。

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    世界史 / ウィリアム・H・マクニール, 増田義郎・佐々木昭夫


    ★★★

    教科書よりは人文学の香りがするが、基本的に世界史を勉強したことがあれば、知ってることばかりでやや退屈。世界史の中の日本が外部から語られているのを読むのはけっこうおもしろいか。しかし、学部生にこれが流行る理由はわからない……。

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    切りとれ、あの祈る手を / 佐々木中


    ★★★★

    熱い(熱すぎる?)本。「友の足音」としての文学というのはかっこいい(ベンヤミンなのだけれども)。孕むこと=概念とかも(ニーチェなのだけれども)。

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