• 本 (36)
  • 映像 (30)
  • 音楽 (6)
  • 物 (4)
  • Tag: 外国文学

    ゲド戦記 / アーシュラ・K・ル=グウィン


    ★★★★★

    物語の中の物語、ファンタジーの中のファンタジー。つくづく、体系を創り出すに熟達した作家である(そしてそれは壮大な哲学の隠喩でもある)。

    カテゴリー:

    飛ぶ教室 / エーリヒ・ケストナー


    ★★★★

    美しく理想的な教室、子供、教師たち(“教師ってものにはな、変化する能力を維持するすごく重い義務と責任があるんだ”!)。不思議なまえがきとあとがき。美しい物語に、確かに忍び寄っている戦争の影(“勇気ある人々がかしこく、かしこい人びとが勇気をもつようになってはじめて、人類も進歩したなと実感されるのだろう。”“平和を乱すことがなされたら、それをした者だけでなく、止めなかった者にも責任はある。”)。

    カテゴリー:

    日の名残り / カズオ・イシグロ


    ★★★★★

    物語は記憶を矯正し位置づける。記憶は物語を捏造しそこからはみ出る。

    『日の名残り』の主人公の執事スティーブンスに焦点化された一人称の語り手はロッジ『小説の技巧』においていわゆる「信頼できない語り手」の例として挙げられているが、彼の信頼のできなさは、記憶と物語(書かれたものに限らず、巷にはびこるあらゆる物語)の信頼のできなさである。記憶と物語(の欲望)に忠実なこの語り手は、ある意味では非常に信頼に足る。そして、記憶と物語の信頼のできなさ(と自身のジョークのつまらなさ)を、物語ることによって知った語り手の、(「斜陽」物語を裏切る)ささやかな未来=ジョーク。

    カテゴリー:

    書くことについて / スティーブン・キング, 田村義進訳


    ★★★★

    村上春樹の元ネタの一つ(?)。推敲の例がすばらしい。長い。

    カテゴリー:

    路面電車 / クロード・シモン,平岡篤頼訳

    サザーン・リーチ三部作 / ジェフ・ヴァンダミア

    ★★★★

    描写に歩くことやドライブや自然への愛が感じられて良い(奥さんへの愛……は感じすぎか)。最初はけっこう怖くて良いのだが慣れてくると飽きる感じはある。しかし読ませる。

    カテゴリー:

    ムーミン谷の彗星 / トーベ・ヤンソン, 下村隆一


    ★★★★

    終末の描写は90年代にも通じるものがある。インテリがたくさん出てきておもしろい。おそろしいものを前にして右往左往したり諦観に沈んだりするインテリや活動家と、見ようとしない女の子といったどこか寓意的なキャラクター設定が大人にもおもしろい。一方で暗闇や宇宙や洞窟、家や両親などの描写は、こどもの頃に抱いていたイメージを思い出させ(本当に「思い出し」ているのかは疑問だが)、やはりこどもにも響く物語なのだろうと感じさせる。基本的に良い訳だという気がするが、ちょっと訳のままだと意味のわからないところもあるような。

    カテゴリー:

    地球の長い午後 / ブライアン・W・オールディス

    寄港地のない船 / ブライアン・W・オールディス


    ★★★

    すらすら読めておもしろく、後味も悪くない(読み方によるが)。さすがに古いが。

    カテゴリー:

    雪 / オルハン・パムク

    そんな日の雨傘に / ヴィルヘルム・ゲナツィーノ


    ★★★

    陰鬱でありながらユーモアのある、狂気に接近しながら常識の側に立つ語り手の妙……しかし、ちょっとポジティブに過ぎて。

    カテゴリー:

    Theme by Artexor(Customized)