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    プレーンソング / 保坂和志

    ぼくと、ぼくらの夏 / 樋口有介

    牧野真莉愛 写真集 マリア17歳 / 西田幸樹

    外国語上達法 / 千野栄一


    ★★★

    語学でもやってみようかなと思い立ったときに読む本。語学の道の険しさと空しさと加減を教えてくれる(“「先生、語学が上達するのに必要なものはなんでしょうか」「それは二つ、お金と時間」”“必要もないのにいくつもの外国語ができるというのは罪悪である”)。しかし一方で、英語やフランス語や中国語ではなくマイナーな言語をやろうというときには基本となるチップスが含まれているかも(私にそのつもりはないが)。

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    四方対象 / グレアム・ハーマン、岡嶋隆佑監訳


    ★★★

    素人が素人なりに哲学書を読む際の常で、とにかく問題意識を共有できない! が、とりあえずわかりやすい本であり翻訳であるということはわかる。ハーマンの対象指向存在論とは、基本的にはフッサールやハイデガーの読み直し(修正)によるカント以来の人間中心主義、あるいは人間と世界による二者支配的哲学へのアンチテーゼなのだろうが、カントもフッサールもハイデガーも読んでないのでとにかく問題意識を共有できない、が、そういう潮流があるらしいという話は聞いており、人間中心主義、人間と世界主義的な哲学をひっくり返せるというのなら、確かにおもしろい潮流である。しかし、私には関係ない話だなというのが正直なところ(なぜ読んだのか)。

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    ゲド戦記 / アーシュラ・K・ル=グウィン


    ★★★★★

    物語の中の物語、ファンタジーの中のファンタジー。つくづく、体系を創り出すに熟達した作家である(そしてそれは壮大な哲学の隠喩でもある)。

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    飛ぶ教室 / エーリヒ・ケストナー


    ★★★★

    美しく理想的な教室、子供、教師たち(“教師ってものにはな、変化する能力を維持するすごく重い義務と責任があるんだ”!)。不思議なまえがきとあとがき。美しい物語に、確かに忍び寄っている戦争の影(“勇気ある人々がかしこく、かしこい人びとが勇気をもつようになってはじめて、人類も進歩したなと実感されるのだろう。”“平和を乱すことがなされたら、それをした者だけでなく、止めなかった者にも責任はある。”)。

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    生田絵梨花写真集 転調 / 細居幸次郎

    イリヤの空、UFOの夏 / 秋山瑞人


    ★★★★

    そこには少しの爽やかさもない。やたらと多い不味そうな食事と苦痛の描写。ヒロインは度々鼻血を流し、中華丼を髪の毛ごと食べ、病む。主人公はオカルトオタクで、度々トイレに行き、オナニーし、何も成し遂げない。そして突き落とすようなエンディング。しかしそれらは、僕らが青春ライトノベルを読む、そのもののエグさのようでもある。突き落とされた後も、彼と僕らは生きなければならない。

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    魔法使いの弟子 / ジョルジュ・バタイユ


    ★★★★★

    “このように三つに分裂してしまった実存など、もう実存であることをやめてしまっているのだ。それはもはや芸術か学問か政治にすぎず、実存ではない。かつて野蛮な単純さによって人間に対する支配がごり押しされていた社会に、今や学者、政治家、芸術家しかいないのだ。実存を諦めて何かに役立つ機能になるということが、これら三領域の人々によって同意された条件なのである。”

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    日の名残り / カズオ・イシグロ


    ★★★★★

    物語は記憶を矯正し位置づける。記憶は物語を捏造しそこからはみ出る。

    『日の名残り』の主人公の執事スティーブンスに焦点化された一人称の語り手はロッジ『小説の技巧』においていわゆる「信頼できない語り手」の例として挙げられているが、彼の信頼のできなさは、記憶と物語(書かれたものに限らず、巷にはびこるあらゆる物語)の信頼のできなさである。記憶と物語(の欲望)に忠実なこの語り手は、ある意味では非常に信頼に足る。そして、記憶と物語の信頼のできなさ(と自身のジョークのつまらなさ)を、物語ることによって知った語り手の、(「斜陽」物語を裏切る)ささやかな未来=ジョーク。

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    15才 / 前田憂佳, 根本好伸

    夜行 / 森見登美彦


    ★★

    エンターテイメントとしての質は高いのだろうが……。いつも森見登美彦をおもしろく読めるのであればおもしろく読めるだろう。森見登美彦を超えるものはない。

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    断片的なものの社会学 / 岸政彦


    ★★★★

    社会学ではなく、社会学についての本という印象。社会学というものには冷たいといったイメージを持っていたが、そして実際に冷たい(本書の言葉では「暴力」か)のだが、その芯にある人間性を感じさせる本。「セクハラヤジ」を受けた女性議員のかすかな「笑い」への鋭く暖かな視線は特に印象的。しかし、ただの良い本、でもある。

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    20歳の約束 / 長澤茉里奈, 井ノ元浩二

    書くことについて / スティーブン・キング, 田村義進訳


    ★★★★

    村上春樹の元ネタの一つ(?)。推敲の例がすばらしい。長い。

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    路面電車 / クロード・シモン,平岡篤頼訳

    挟み撃ち / 後藤明生


    ★★★★

    物語でなく細部で読ませるおもしろさ。そし最後の段落が見事、見事な構成で、感動的でさえある。

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    渋谷 / 藤原新也

    MOGA / 最上もが, 桑島智輝


    被写体が悪いというわけでなく、全体として色気のない写真集になっている感じがする。なぜだろう、作られすぎ? こういう写真、好きな人は好きそうだが……。

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    ゆ、ゆ、ゆきりん・・・ / 柏木由紀, 箭内道彦


    「リアル感、プライベート感」なるものを表現しようとしているようだが、下手な写真だとしか感じられない。被写体が好きでもこれは楽しめない。

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    センセイの鞄 / 川上弘美


    ★★★★★

    丁寧に書かれた傑作恋愛小説。例えば「浴衣の中の自分の乳房」に触れてから、男の部屋で「ゆうぐれの灯にくる大蛾さみしそう」などという句を詠むことになり、それから描かれる微かな濡事、この驚嘆すべきバランス感覚。何か大きなことの起こるわけでもなく、しかし軽妙やユーモアと細部の心楽しい描写で読ませる、抑制のきいた文章。懐かしき小説の魅力。

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    moi -モア- / 石原さとみ, 大橋仁撮影


    ★★★★

    飛行機内の石原さとみ、喫茶店の石原さとみ等々、どこか日常的な感じがして、なかなか良い(無論水着なんて非日常的なものは着ていない)。切実なのかどうかは知らないが、大量生産的なポエムには苦笑。

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    サザーン・リーチ三部作 / ジェフ・ヴァンダミア

    ★★★★

    描写に歩くことやドライブや自然への愛が感じられて良い(奥さんへの愛……は感じすぎか)。最初はけっこう怖くて良いのだが慣れてくると飽きる感じはある。しかし読ませる。

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    世界史 / ウィリアム・H・マクニール, 増田義郎・佐々木昭夫


    ★★★

    教科書よりは人文学の香りがするが、基本的に世界史を勉強したことがあれば、知ってることばかりでやや退屈。世界史の中の日本が外部から語られているのを読むのはけっこうおもしろいか。しかし、学部生にこれが流行る理由はわからない……。

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    SWITCH 16.02

    ムーミン谷の彗星 / トーベ・ヤンソン, 下村隆一


    ★★★★

    終末の描写は90年代にも通じるものがある。インテリがたくさん出てきておもしろい。おそろしいものを前にして右往左往したり諦観に沈んだりするインテリや活動家と、見ようとしない女の子といったどこか寓意的なキャラクター設定が大人にもおもしろい。一方で暗闇や宇宙や洞窟、家や両親などの描写は、こどもの頃に抱いていたイメージを思い出させ(本当に「思い出し」ているのかは疑問だが)、やはりこどもにも響く物語なのだろうと感じさせる。基本的に良い訳だという気がするが、ちょっと訳のままだと意味のわからないところもあるような。

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    美晴さんランナウェイ / 山本幸久


    特別悪いわけではないが、おもしろくない。そして、女の色気へのこだわりはわかるが、気持ち悪いのがきつい。

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    クロサギ / 黒丸, 夏原武


    ★★★

    けっこう優しい世界。ヒロインがかわいいので読める。長いが完結編全四巻はかっこいいしちょっと感動。

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    四月物語 / 岩井俊二

    旅少女 / 荒木経惟


    ★★★★

    写真もさることながら、付されているショートストーリーにまた味がある。

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    植村あかり ファースト写真集『 AKARI 』 / 西田幸樹

    地球の長い午後 / ブライアン・W・オールディス

    寄港地のない船 / ブライアン・W・オールディス


    ★★★

    すらすら読めておもしろく、後味も悪くない(読み方によるが)。さすがに古いが。

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    雪 / オルハン・パムク

    切りとれ、あの祈る手を / 佐々木中


    ★★★★

    熱い(熱すぎる?)本。「友の足音」としての文学というのはかっこいい(ベンヤミンなのだけれども)。孕むこと=概念とかも(ニーチェなのだけれども)。

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    そんな日の雨傘に / ヴィルヘルム・ゲナツィーノ


    ★★★

    陰鬱でありながらユーモアのある、狂気に接近しながら常識の側に立つ語り手の妙……しかし、ちょっとポジティブに過ぎて。

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    渡辺麻友写真集『まゆゆ』 / 渡辺達生

    譜久村聖写真集『うたかた』 / 西條彰仁

    クリュセの魚 / 東浩紀


    ★★★★

    こういう美少女に抵抗感を覚えるようになってしまった。しかし書いてることはかっこいい。届かないことで届き続けるメッセージ。

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