はじまり

閃光。
光が飛んで
闇を切り開き
刻の流れ
光の流れ
粒子の奔流が光を追い
止まることなく
創造を始める
一瞬の火が
創造を始める
無限大に拡がり
何倍にも拡がり
創造を始める

大きな炎から
火の粉が生まれ
光が集まり
物質がまわり
ぶつかりあい
砕けて
形となり
欠片と破片が共鳴し
それは一つになり
安定を求めて
一つになり
そこには冷たい火の玉ができ
兄たちを追って
回り始める
安定を求めて闇を走る

雨が降り
始まりの海に
泡が浮き
自我を得た原子の共同体が
海に生まれ
海に溶けて
存在のために
生命となる

海がある
生命は海に包まれ
決して溶けて消えることなく
海を貫き
儚く流され
何万年も流れ続けて
確かな存在の証明のために
外壁を築き
布をまとい
牙を手にして
力となり
生命となる

君が生まれたのは
生命が
いつまでも一人ぼっちの
哀しみと寂しさの中
生命の外壁に
うんざりしていたとき
君のママとパパも
君のまわりの全ての生命が
いつまでも一人ぼっちで
君が胚になれば
君とママは違う生命になり

君は一人ぼっちだけど
それは生命の使命で
あるいは理由で
君が思うこと
感じること
最初の閃光と変わらない
何かである必要はない

聞こえるかい
海の歌声が
大地の叫びが
宇宙の泣き声が
星々の呼び声が
閃光の音が
生命の音が
君の家に帰ろう
ここは寒いから
暖かな部屋で
眠れば良い
君の意識を闇に放して
必ず君に戻ってくるから

空を飛びたいのは
閃光に追いつきたいから
海に潜りたいのは
一人でいることがつらいから
意味に理由はいらない
君が願うこと
祈ること
信じるもの
欲するもの
生命の意味にして
生命でいれば良い





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